性行為により感染する性感染症のひとつにクラミジアが挙げられます。
男女どちらにも感染の可能性があることが特徴です。感染したとしても自覚症状をあまり感じることがない、あるいは自覚症状がないこともあります。

その一方で避妊具を使用しないなど、リスクの高い性行為をすることによる感染率が比較的高いことからも、気になる出来事があった場合や違和感を感じることがあればパートナーのことを考えた行動が必要であると言えます。

女性におけるクラミジアの症状とは?

考える女性

クラミジアが女性に感染するときには、膣の奥の部分である子宮頸管に感染します。
ただ、この部位は痛みを感じる神経が少ないことから感染しても自覚症状がないことがほとんどです。
男性であると初期の段階から排尿痛などが自覚症状として現れるので気づくことがあるのですが、女性の場合はほとんどないのでクラミジアに感染したことに気づかないことも珍しくありません。

ただ、感染したクラミジアの菌は体内で広がっていきます。
クラミジアに感染することにより、膣周辺の抵抗力が弱まります。
そうなるとクラミジアではない、他の病原菌による疾患が起こる可能性が高まります。
女性の場合、クラミジアによる直接的な症状よりもクラミジアの菌により抵抗力が弱った膣に細菌が侵入することで症状を引き起こすことが多いです。
その代表的なものが膣炎です。

膣炎を患うとさまざまな症状が現れます。
まずは性器の痒みです。また臭いおりものが分泌されるようになります。おりものは膣で分泌される粘液であり、細菌などから子宮を守るために分泌されます。
このおりものが多く分泌されるということは膣に細菌が侵入していると判断できます。
性器そのものの臭いがきつくなる症状もあります。
これは膣内部で炎症が起きていることによるもので、この状態で性行為をすると痛みを感じることもあります。
これらの自覚症状から医療機関において適切な対応をすることができればいいのですが、気づかずにそのままにしておくとさらに体内に広がっていきます。

子宮内膜炎を発症するリスクが高まります。それにより不正出血が起こることがあります。
下腹部の痛みなども見られるようになります。これは子宮頸管や子宮内膜が炎症を起こして傷つくことによるものです。
さらに卵管炎などを引き起こします。それにより不妊の可能性や、妊娠中に感染した場合には早産のリスクが高まります。

クラミジアは性器だけでなく、喉にも感染することが特徴です。喉に感染した場合には喉が腫れるなどの症状があります。
また、肛門に感染することもあります。その場合、肛門のすぐ近くにある直腸が炎症を起こします。
それにより、下腹部が痛む、あるいは出血がおこるなどの症状が確認されます。血便が出たり、便に黄色い膿が混じるなどの症状も起こります。

クラミジアの症状に気づかないまま進行することがある

ベッド上の男女

男性にしても女性にしてもクラミジアは症状が軽いことが特徴です。
男性であれば排尿時に灼熱感が起こることがあります。
また、尿道の痒み、尿道から白っぽい膿のようなものが出るなどの症状が起こることがあります。
このような排尿痛であれば違和感を感じることができますが、女性のように症状が起こらないこともあります。
つまりクラミジアの感染を見過ごすことがあります。それゆえ、気づかずにパートナーにうつしてしまう可能性があります。

症状が少ないことの怖いところは、自覚症状に気づかないことから、知らず知らずに体内にどんどんクラミジアの菌が侵入していき、さまざまな影響を与えることです。
一度体内に侵入したクラミジアの菌は治療をしない限り進行していきます。それは男性であっても女性であっても同様です。
初期のころは無症状であったとしても、体内で進行していくにつれてさまざまな合併症を併発して、それによる症状でクラミジアに気づくこともあります。
男性も女性も不妊症になる可能性がある病気であることを認識する必要があります。

クラミジアが感染したことに気づかない原因のひとつに潜伏期間が挙げられます。
男性であれば感染の可能性がある出来事が起きたその日から一週間程度、女性の場合は二週間経過後が潜伏期間です。
ただ、症状が軽いことと、すぐに症状が現れるとは限らないことが挙げられます。
クラミジアは性病の検査を実施する医療機関や保健所にて感染しているかどうかを検査することができます。
しかしながら女性の場合は生理中であれば正確な検査結果が出ない可能性があるなど、検査の受け方にも気を付ける必要があります。
潜伏期間を考慮した検査がポイントとなります。これらの知識がない場合に検査を受けて陰性となり、感染を見過ごすこともあります。

性行為をした日を覚えておき、違和感があれば検査を受けることが大事なのはもちろんですが、症状がなかったとしても定期的に検査を受けることが感染を見過ごさないために重要です。
症状を確認する際には生殖器だけを確認するのではなく、下着に膿などが付着していないかなども観察することです。
自分の身とパートナーを守るためには体が発する小さなサインを見逃さずに気づくことが大事なことであると言えます。

クラミジアは若い年代の人に多い性病

クラミジアは性行為により感染することから、性に関する興味を持つ若い年代に多い病気です。
また、性の若年化により、正しい性病に関する知識を身につけないまま性行為をしてしまうことも原因のひとつです。
もともと感染しても症状が出にくいことが特徴ですが、症状が出てもなかなか周囲に打ち明けることができないことも要因です。

さまざまなことに敏感な年代であることから、性病を患うことを恥ずかしいと感じてしまったり、感染していたらどうしようと考えてしまい気になる症状があるのに医療機関を受診できないといったことがあります。
結果として、感染しているのにも関わらず、パートナーと性行為を行うことにより感染者を増やすことにつながります。
また、繁華街などで見かける性風俗店で働く世代に若い世代が多いことも理由のひとつです。

性風俗店で働くということは必然的に性感染症への対策が必須と言えますが、性風俗店で勤務をすれば必ず収入を得ることができるとは限らないことから、検査をしなければならないがそれを怠っていることが現実として起こっています。
それが感染者を増やす要因でもあります。
特に女性は感染していても症状が起きないことがあるので、本人が全く感染に気付いていないということもあります。

クラミジアは性行為さえしなければ感染しないというものではなく、口によるオーラルセックスや、感染した生殖器を触れた手で目を触ることでも感染します。
性に関する興味が強い世代であることから仮に感染していることを知って治療を開始しても完治する前に性行為をするなども原因と言えます。
クラミジアの治療では数週間かかることも珍しくありません。
その期間性行為をすることは禁止されますが、医師が監視するわけではなく、本人の意思によります。
つまり、治療が進むことで症状が出なくなったからといって、自己判断で性行為をすることがないようにする必要があります。
自己判断によって行うことがさらなる感染を広げることにつながるばかりか、治りかけているのに再度発症することもあります。

また、症状が軽いことや投薬治療で治すことが可能なので、感染しても病院に行けばいいという考え方で気にせずに性行為をしている若い世代も一部でいることから感染者が増えていると言えます。