クラミジアの症状における進展順路について

クラミジアの症状は男性と女性でその症状も異なりますし進展順路も異なります。
クラミジアの原因であるクラミジア・トラコマチスは男性の場合まず尿道に感染します。
そのため、クラミジアに感染してから1~2週間程度の間に尿道から感染して急性尿道炎を引き起こすことが多いです。
急性尿道炎を引き起こすと排尿時に痛みを感じたり、灼熱感を感じるなどの症状があらわれるようになります。
まれに、尿道から膿が出てくるようなこともあります。膿の色は透明から乳白色であまり粘り気がないという特徴があります。

クラミジアの初期症状である急性尿道炎を放置してしまうと、クラミジアの原因であるクラミジア・トラコマチスは尿道の奥へと侵入していきます。
尿道の最も奥には前立腺があります。
この前立腺は精子に栄養を与え、成熟させる機能を果たしている器官です。

クラミジアの原因となっているクラミジア・トラコマチスが前立腺付近まで侵入してしまうと、クラミジアを治癒するためにかなりの時間を要するようになります。
感染が深部にまで進行した状態となるため、尿道炎に加えて前立腺炎を発症します。
前立腺付近には痛みを感じる神経があまりないことから、自覚症状がほとんどなく、重症化している場合もあるため注意が必要です。
前立腺炎になると、肛門と陰嚢の間、あるいは下腹部、鼠径部などに鈍い痛みを感じるようになります。

ここまで炎症が生じているにもかかわらず、症状を放置した場合、さらに感染が深部へと広がっていきます。
前立腺の奥には精巣上体があり、この精巣上体にまで炎症を引き起こすようになります。
これ精巣上体炎(副睾丸炎)と呼ばれます。
精巣上体炎(副睾丸炎)の症状が重症化してしまうと、男性不妊の原因となるため注意が必要です。

このように、男性のクラミジアの症状はまず尿道から始まり、その後、前立腺を通って精巣上体にまで炎症の症状を引き起こします。
クラミジアは重症化すると男性不妊の原因となる危険性もあります。
一度感染してしまうと放置しても自然に治癒することはありません。できるだけ早く発見し治療を開始するようにすることが大切です。

女性におけるクラミジアの進展順路とは?

女性の進展順路としては、まず子宮頸管に炎症が引き起こされ、その後、子宮へと炎症の症状が進展していきます。
女性でのクラミジアの進展順路としては、まず子宮頸管炎が引き起こされ、その後、感染が子宮内膜・卵管へと深化していき、新旧内膜炎・卵管炎・骨盤内炎症性疾患・肝周囲炎を起こします。

クラミジアが女性に感染する場合、まず最初に子宮頸管部粘膜(膣の奥、子宮の入り口)に感染します。
この部分には痛みを感じる神経があまり存在していないことから、感染しても初期症状は自覚症状としてほとんどあらわれないと言えます。
しかし、子宮頸管炎という炎症症状が起こっていることから、膣の痒み、性交痛、おりものの変化があらわれることもあります。

男性の場合と同様に、女性の場合もこの子宮頸管部から深部へと症状は進展していきます。
初期に十分な治療を行わないと、子宮内膜炎・卵管炎・腹膜炎を誘発します。
新旧内膜炎となると、下腹部の痛み・生理痛・不正出血といった症状があらわれるようになります。
症状が進行し、卵管炎となってしまうと、生理痛が強くなる他、卵子の通り道である卵管が塞がってしまうことから不妊症の原因となる可能性があります。

卵管の出口は腹腔内につながっていることから、これ以上症状が進行すると腹膜炎となります。
腹膜炎となると激しい激しい腹痛、生理痛、上腹部痛などの症状があらわれるようになります。
上腹部痛まで症状が進展してしまうと、クラミジアの原因であるクラミジア・トラコマチスが肝臓の裏側にまで侵入して肝周囲炎を引き起こしていることを意味しています。

ここまでクラミジアの症状が進展すると、子宮外妊娠・不妊・流早産の原因となってしまうため注意が必要です。
特に、妊婦が感染している場合には、出産の際に新生児が主に産道でクラミジアに感染してしまい、出産後新生児が結膜炎や肺炎を引き起こすこともあります。